テイスティングとレシピ開発
分画のテイスティング方法
クラフト蒸留家のように分画をテイスティング。前留(ヘッズ)と後留(テール)を見極め、最終ブレンドに含める範囲を決定します。
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分画のテイスティング方法:前留、中留、後留を見極める
仕上げ蒸留後には、小型ビーカーが一列に並ぶことがあります。そこに入った数十の分画は、蒸留工程を細かく区切ったものです。最終ブレンドに何を含め、何を除外するかを判断する必要があります。
カットは単に「好ましくない」部分を除く作業ではありません。どれだけ立体感とバランスを持たせるかを決めるものです。果実味を前面に出す前留由来の個性をどこまで残すか、中留の核となる部分をどれだけクリーンに仕上げるか、後留の奥行きをどこまで加えるかが決まります。
Holy Trinityの枠組みを使い、分画を体系的にテイスティングします。特に、前半に果実味を持たせながら、後留の重さを最小限に抑えたいブランデースタイルのスピリッツに適した方法です。
要点
- 分画列の前半ほど前留(ヘッズ)の比重が高く、後半ほど後留(テール)の比重が高い傾向がある
- ブランデーは約2.5次元。前留(ヘッズ)はある程度残し、後留(テール)の混入は最小限にする
- 変化を学ぶには中央から外側へテイスティングし、経験を積んだ後は両端から始めることもできる
- 境界付近の分画は、ブレンドすると全体の中で希釈され、許容できることが多い
- レシピ開発では、原料ごとに一度、綿密なテイスティングを行う
判断する内容を整理する
スピリッツのスタイル別に見る立体感(口内の前部/中央部/後部)を復習するには、スタイル別のカット設計を参照してください。
ここで目指すブランデースタイルでは、前留由来の果実味が重要です。ただし、後留まで深く取りすぎると、その果実味が埋もれてしまいます。
分画の順序から分かること
実務上、中留(ハーツ)は分画列の中ほどにあると考えられます。前半の分画には、より軽く沸点の低い成分が含まれる傾向があります。後半の分画には、根菜のような香味や土っぽさをもたらす、より重く沸点の高い成分が含まれる傾向があります。
2つのテイスティング手法
分画列をテイスティングする確実な方法は2つあります。学びを最大化するか、スピードを優先するかによって、最適な方法が異なります。
中央から外側へ進めるテイスティング
まず、中留(ハーツ)があると考えられる中央付近から始め、外側へ順に確認します。前留(ヘッズ)のよりフルーティーな香味や、後留(テール)のより重い香味へと移る段階的な変化を捉えやすくなります。
両端からのテイスティング
別の方法として、まず前留(ヘッズ)のカットポイントを特定し、次に後留(テール)との境界を見極めます。実務上、前留は後留ほど複雑で重い香味を伴わない傾向があるため、早い段階では比較的判断しやすい場合があります。
境界付近の留分と希釈
単独では強すぎると感じる留分でも、最終ブレンドでは許容できる場合があります。中留(ハーツ)に混ぜると、その強度は下がります。判断すべきなのは個々のビーカーではなく、目指すブレンド全体です。
レシピ開発は、一度徹底して取り組む工程
これはトレーニング工程と捉えてください。原料ごとに一度、各留分を詳細にテイスティングしてカットポイントを決めます。その後は毎回すべてのビーカーを再度テイスティングせずに、同じレシピを繰り返し運用できます。
要点
- 並べた留分は蒸留の進行を示す地図です。前半ほど前留(ヘッズ)、後半ほど後留(テール)の傾向が強くなります。
- ブランデー向けのカットでは、後留(テール)を慎重に抑えながら、果実味を前面に残します。
- 中央から外側へテイスティングすると香味の変化を学べます。経験を積んだ後は、両端から確認することで判断を迅速化できます。
- 個々のビーカーよりも、ブレンド全体としての判断が重要です。
- レシピ開発では一度徹底的に検証し、その後は再現可能なプログラムとして運用します。
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