仕上げ蒸留
仕上げ蒸留の準備
ヒーターの空焚きやバッチの汚染を防ぎながら、ローワインを仕上げ蒸留用に準備します。
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仕上げ蒸留の準備:安全な仕込み量、採取用グラス、初期カット
仕上げ蒸留では、いよいよ重要な判断が始まります。留分を採取してテイスティングし、カットポイントを決定します。そのためには、最初の一滴が出る前に、安全な設備状態と採取計画を整えておく必要があります。
ここで行う手順に沿って、ローワインを仕上げ蒸留用に準備します。ヒーターの空焚きや風味を損なう希釈を避け、高温部品を安全に扱い、後から調整できる初期カット基準を設定します。
要点
- 仕上げ蒸留では留分を採取し、前留(ヘッズ)、中留(ハーツ)、後留(テール)を判断する
- 1.5 litersのローワインだけで仕上げ蒸留を行わない(ヒーターが空焚きになるリスクがある)
- 水ではなく同じベース原料を使い、仕込み液を約5 litersまで戻します
- 開始前に留分採取用グラスを準備する(必要数は想定より必ず多くなる)
- 初期留分を取り逃さないよう、慎重に昇温する
背景:ここからカットが始まる
初留では、アルコールを濃縮してローワインを得ました 初留の終了と仕上げ蒸留の準備。仕上げ蒸留では複数の留分を採取し、どこを前留(ヘッズ)、中留(ハーツ)、後留(テール)とするかを判断します 仕上げ蒸留と留分。
安全な蒸留釜の仕込み量を確保する
この例では、初留で得られたローワインは約1.5 litersです。この量だけではヒーターが空焚きになるおそれがあり、安全に蒸留できません。
ここでは、ローワインに新しいベース原料(初留に使用したものと同じワイン)を加えて約5 litersにし、その後、蒸留釜へ仕込む方法を採用します。
水で希釈しない理由
水を加えない理由は、風味を守るためです。水で希釈すると、多くの風味が失われます。同じベース原料を使用すれば、目指すスピリッツの方向性を維持できます。
交差汚染を防ぐ
同じ原料を使い続ける場合、酢による洗浄を繰り返す必要はありません。この注意事項は、酒質を切り替える場合に関するものです。たとえばピーテッドモルトのように香りの強い原料を蒸留した後は、次の製品に香りが移らないよう、十分にすすぎ、適切に洗浄してください。
安全に再組立てする(高温の蒸留塔に注意)
蒸留後も、部品が危険な高温状態にある場合があります。蒸留塔はタオル越しに持ち、慎重に持ち上げてから、ノブを再度締め付けてください。
高温の機器
高温の蒸留塔には、素手で触れないでください。調理器具と同様に扱い、コンロ上なら触れない温度のものには、ここでも触れないでください。
留分採取と昇温の準備
採取用グラスは多めに用意する
留出が始まると、留分採取は短い間隔で進みます。「グラスは必ず1つ足りなくなる」と考え、必要と思う数より多めに用意してください。
オーバーシュートを防ぐため、穏やかに昇温する
昇温時は、オーバーシュートを避けるため慎重に加熱します。最初から100%にせず、約50%の出力で開始してください。初期留分のポイントを一度通り過ぎると、元には戻せません。
カット設定の初期目安(例)
ここでは初期目安として、前留(ヘッズ)を約85°C、中留(ハーツ)を約95°Cに設定します。これは出発点として捉え、テイスティングとデータ収集を重ねて調整してください。
要点
- 仕上げ蒸留では、安全な仕込み量、安全な取扱い、十分な採取容器を事前に準備します。
- 加熱エレメントを空焚きしないでください。ローワインを補充し、蒸留可能な仕込み量を確保します。
- 風味の強さを保つことが目的なら、水での希釈は避け、同じ原料由来の液を使用します。
- 初期留分のオーバーシュートを防ぐため、穏やかに昇温します。
- 初期のカット目安を基準とし、テイスティングと記録データに基づいて調整します。
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