ジン製造
ジンの起源:ジュネヴァからニュートラルスピリッツへ
ジンは、薬草酒と長期航海における保存の知恵という2つの源流を持ち、後にニュートラルアルコールによって現代化されました。
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ジンの起源:修道士、ジュネヴァ、そしてニュートラルスピリッツへの転換
ジンは、単なる「ボタニカル入りウォッカ」ではありません。固有の歴史を持つスピリッツの一系統であり、その歴史を知ることで、軽やかでニュートラルなジンと、穀物スピリッツに近い味わいのジンが存在する理由が分かります。
ジンの2つの源流、ジュネヴァとは何か、そして高純度のニュートラルアルコールへの移行がジンの風味の可能性をどう変えたのかを理解できます。
この背景を理解することは、誤ったモデルを踏襲しないために重要です。ジュネヴァスタイルのベースとニュートラルなベースでは、目指すジンの方向性が異なります。
要点
- ここではジンを、薬草酒の伝統と長期航海での生存ニーズが融合した酒と定義します
- ジュネヴァは、穀物スピリッツをハーブとともに再蒸留する古いスタイルです
- 蒸留塔でアルコールを精製できるようになった1800年代に、現代のジンが誕生しました
- ジュネヴァは前留(ヘッズ)/後留(テール)由来の個性が残るため熟成できますが、GNSベースのジンでは、木材を浸して風味を付ける程度にとどまります
このモジュールで身につくこと
ジンの製法はさまざまですが、まず何を造るのかを明確にする必要があります。ニュートラルなボタニカルスピリッツ(現代のジン)を造るのか、それともハーブを加えた穀物スピリッツのスタイル(ジュネヴァ)を造るのか、という違いです。
このモジュールでは、まず全体像を示し、その後、レシピ開発とジン造りを台無しにする典型的な失敗について解説します。
源流1:修道院の薬草酒
中世において、蒸留は珍しく特別な技術でした。修道院では原料の「エッセンス」を取り出すために蒸留を行い、その生成物は純粋であることから、薬効があり、精神にも良いものと考えられていました。
そこから、ハーブを使ったビターズや薬用酒が生まれました。ジンは、この薬草酒の伝統を源流としています。
源流2:長期航海と生存
もう1つの源流は、北ヨーロッパの航海における生存の知恵です。水やビールは長期航海中の保存に適しませんでしたが、ビールを蒸留した酒をビールに加えることで保存性が高まり、よりアルコール度数の高い飲料が生まれました。
初期には、前留(ヘッズ)・中留(ハーツ)・後留(テール)の区分は認識されていたものの、各留分を次のバッチへ再投入していたため、有害成分が蓄積し、風味も次第に悪化するという問題がありました。そこで、アニスやジュニパーなどのハーブを使い、欠点を覆い隠していました。
ジュネヴァは長期航海を支える酒として発展し、ハーブも消化促進や薬効を目的に使用されました。これには、船員が質の悪い食事に耐え、消化機能を保つための役割も含まれていました。
ジュネヴァとジンの違い:ベーススピリッツの変化
ニュートラルスピリッツによってジンのジュニパー感が強まった理由
両者を分ける大きな要因は、蒸留技術です。ジュネヴァは、ベーススピリッツに穀物由来の風味が残る伝統的なスタイルです。一方、現代のジンは、1800年代に発達した蒸留塔による精製技術を活用し、ほぼニュートラルなベースから造られる新しい酒です。
ベースがニュートラルであるため、穀物の風味ではなく、ボタニカル、とりわけジュニパーが風味の中心になります。
ジュネヴァは熟成でき、ニュートラルなジンは基本的に熟成に向かない理由
ジュネヴァは、穀物由来のベーススピリッツに前留(ヘッズ)と後留(テール)の特徴が残っているため、熟成による変化が期待できます。対して、高度にニュートラルなベースを樽に入れても、本来の意味で「熟成」するというより、主に木の風味が付与されます。
要点
- ジュネヴァと現代のジンは出発点が異なり、ベーススピリッツがスタイルを決定します。
- ジンは、薬草の伝統と長期航海における生存上のニーズが融合して生まれました。
- ここでは、現代のジンを、蒸留塔による精製技術が可能にしたニュートラルスピリッツと結び付けて捉えます。
- 熟成に適した個性を求めるなら、完全なニュートラルスピリッツより、ジュネヴァスタイルのベースが適しています。
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