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アルコール度数戦略:収率と風味のバランス

ABV制御による1.0回蒸留:1回の蒸留で風味を引き出す

ABV制御により、発酵もろみから1回の蒸留で目標アルコール度数へ到達させ、処理能力の向上と風味保持につなげられます。

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ABV制御による1.0回蒸留:1回の蒸留で風味を引き出す

ABV制御を活用し、風味豊かなスピリッツを1回の蒸留で造る方式について、運用上の利点、制約、パイロット導入の進め方を解説します。

要点

  • ABV制御による1回蒸留と、初留+仕上げ蒸留方式の違い
  • 1回蒸留方式で蒸留機の稼働効率を高められる理由
  • 蒸留中に存在する有機物が、風味の仕上がりに与える影響
  • 小型システムで1回蒸留方式を安全に試験導入する方法

基本原則

ここ数年、このテーマについて深く考えてきました。1.5回蒸留が2回蒸留より優れているなら、1回の蒸留だけで最高の製品を造れるのではないか、と考えたのです。

そこで、この3~4年間は、このテーマを中心に検討と技術革新を重ねてきました。そして2020年の今、約1年前の2019年初頭から半ばには、その目標へ到達していたと報告できることを大変うれしく思います。

私たちは、iStill Hybridの蒸留塔でも従来のiStill蒸留塔でも、アルコール度数8%のビールを1回の蒸留で、設定した65%、60%、その他任意の度数まで引き上げられるように設計しました。つまり、1.5方式のように、エステル化を伴わない初留液と、エステル化が進むフレッシュなビールを単に組み合わせるわけではありません。

すべての工程をエステル化モデルで行います。そのため、二回蒸留に対して1.5方式で風味が25%増すのではなく、実質的に50%多くの風味を生み出せます。

IR反応、穀物を含むもろみの蒸留、発酵時の風味制御に加え、知識とツールを活用して狙った風味を適切に取り出すことができます。さらに、アルコール度数8%の原料を、目標に応じて60%、65%、55%、あるいは95%まで引き上げる技術も備えています。

実践ではどう機能するのか

ただし、95%なら再びウォッカの話になります。ここで注目したいのは、風味豊かな蒸留酒を1回で60~65%に仕上げることです。ストリッピングも仕上げ蒸留も、もう必要ありません。

1回の蒸留で、ストリッピングと仕上げ蒸留を同時に行えます。つまり、蒸留機を従来の2倍効率的に稼働させ、生産量を倍増できます。ベースには常にアルコールと有機成分が十分に存在します。

全工程を通じて、十分なエステル化が進みます。しかも、これはハイブリッド蒸留機でも、新しいプレート式蒸留機でも実現できます。プレート式蒸留機ではウォッカは造れませんが、風味豊かな製品を1回の蒸留で造ることができます。

アルコール度数6~9%の風味豊かなビールやワインを、1回の蒸留で65~70%まで引き上げます。蒸留機の前で過ごす時間を減らし、設備の稼働効率と生産量を約2倍にできる、優れた方法です。しかも、有機成分が常に存在する状態で処理するため、その工程で風味を50%多く生み出せます。ABVは「alcohol by volume(アルコール度数)」、controlは「制御」を意味します。

この制御は蒸留機にプログラムされています。iStill Miniでも再現できるので、ぜひ試してください。ワインやビールを使って、風味豊かな製品を造ってみましょう。ビールは泡立つため、必ず事前に脱気するか、消泡剤を加えてください。

よくある間違いと判断のポイント

蒸留を始めたら、アルコール度数が上がるようにノブを少しずつ絞ります。もちろん、適切にカットも行います。これにより、8%から65%までを1回の蒸留で引き上げられます。蒸留1回分とエネルギーを削減し、生産に使える蒸留機の稼働時間を実質2倍にしながら、風味を50%多く生み出せます。

クラフト蒸留が大手酒類メーカーに挑むうえで重要なのは、風味です。歩留まりではなく、風味こそが重要です。そして、その風味が最終的に収益へとつながります。

最終的に重要なのは、そこです。皆さんは事業家ですから。以上が、「蒸留1.5」と「蒸留1.0」のまとめです。

この基礎をさらに深めるには、1回蒸留の制御戦略と、再現可能な蒸気挙動の関係を解説します。へ進んでください。

要点

  • ABV制御による1回蒸留と、初留+仕上げ蒸留方式の違い
  • 1回蒸留方式で蒸留機の稼働効率を高められる理由
  • 蒸留中に存在する有機物が、風味の仕上がりに与える影響
  • 小型システムで1回蒸留方式を安全に試験導入する方法

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