テイスティングとレシピ開発
再現可能なブランデーレシピを作る
レシピ開発では、20個のビーカーから、設定・スケールアップ可能な2つの数値を導き出します。
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レシピ作成:再現可能な2つの温度
新しい原料を理解するうえで、留分のテイスティングは最も時間とコストのかかる工程です。しかし、一度行えば、以後は同じ手順を繰り返す必要がありません。
この方法では、レシピの中心となるのは、採取を開始する温度と終了する温度の2つです。この2点を設定すれば、次回からは3つの大型容器を使い、安定した品質で同じスピリッツを再現できます。
要点
- レシピ開発は一度だけ。以後の蒸留でその成果を活用
- レシピは、カット開始温度とカット終了温度という2つの数値になります
- 後留(テール)の終盤まで回収すると時間とエネルギーがかかり、ブランデーの品質向上につながらない場合があります
- 後留(テール)を深く採るほど、一般に風味をなじませるための熟成期間が長くなる
- 風味を保ち、後留(テール)の油分を溶解させておくため、40%を超える度数で瓶詰めする
レシピ開発と反復蒸留の位置づけ
細かく留分を分ける工程は、レシピを確立するためのトレーニングと捉えます。同じ原料(同じワイン、同じ工程)についてカットポイントを決めれば、その設定を詰め、以後の蒸留で同じレシピを再現できます。
必要なのは20個のビーカーではなく、2つの温度
採用する留分を決めたら、ブレンド対象の採取開始温度と終了温度だけを記録します。制御システムに設定するのは、この2つの値です。
後留(テール)を採取する価値がある場合
後留(テール)は、たとえば95°Cや96°Cまでさらに深く採取できます。しかし、ここでの見解では、ブランデーでそうする利点はほとんどありません。エネルギーと時間がかかるうえ、後半に重いニュアンスが加わり、果実味を前面に出す酒質を損なう可能性があるためです。
熟成と味わいの立体感
熟成期間によって、取り込める成分の範囲は変わります。長期熟成を予定しているなら、重い成分がなじむ時間を確保できるため、後留(テール)をより深くまで含められます。
深い後留(テール)に長い熟成が必要な理由
後留(テール)を深くまで含める場合は、より長い熟成期間を見込んでください。法定最低熟成期間の例として、ウイスキーは欧州では最低3年、米国では2年の場合があると説明されています。
加水調整:アルコール度数、風味、白濁
ブレンド後、瓶詰め度数まで加水します。ブランデーでは43%、44%、45%が実用的な目安で、フルーツブランデーでは42〜43%が下限の目安とされています。
この考え方で40%を避ける理由
クラフト蒸留所が40%を避ける理由として、2点が挙げられます。加水量が増えると風味が弱まり、アルコール度数が下がると溶解力も低下します。後留(テール)の油分が含まれている場合、低い度数では溶液中に保持できず、酒が白濁することがあります。
ここでは、大手メーカーが40%を選ぶ理由の一つは生産量の経済性にあり、44〜45%から40%に下げることで瓶詰め本数を増やせると説明しています。
第2回蒸留:レシピを自動化する
数値を確定したら、同じ原料でもう一度蒸留し、より大きな容器に分けて採取します。前留(ヘッズ)用、中留(ハーツ)用、後留(テール)用の3つです。重要なのは一貫性です。同じシステムで同じレシピを再現でき、より大型の自動蒸留機へスケールアップする際も同じカット温度を使用できます。この場合、気圧補正は自動制御が行います。
この基礎を踏まえ、フレーバープロファイリング:3x3テイスティンググリッドの作成へ進みましょう。
要点
- レシピ開発では一度だけ詳細なテイスティングを行い、以後の蒸留では保存した数値を使用する
- 再現可能なレシピの中心は、採取開始温度と採取終了温度の2つ
- 後留(テール)を深くまで含めると複雑さが増す一方、長期熟成が必要になることが多い
- アルコール度数を下げると風味が弱まり、後留(テール)の油分がある場合は白濁リスクが高まる
- 設定を確立すれば、多数の小型ビーカーから3つの大型採取容器へ切り替えられる
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